端午の節句と言えば兜飾りが有名です。
男の子の健やかな成長を願う兜飾りは、
見た目がカッコイイこともあって人気があります。
飾り方に決まりはあるのか?どんな意味があるのか?
など気になる点に関してまとめてみました。
兜飾りの飾り方とは?
戦の時に身を守ってくれることから、
男の子を病気や災難などの邪気から守る意味合いがある兜飾り。
飾り方で一番迷うのは、弓や刀の位置ではないでしょうか?
戦で戦うという背景を考えると、わかりやすいと思われます。
兜飾りの飾り方としては向かって左側に弓、
向かって右側に柄を逆さまにして刀を飾ります。
右利きの人が、いざ戦へ向かうとした時に、
この位置にあればすぐに手にとって応戦することが
できると想像すると、間違いにくいです。
他にも、後ろには屏風を飾り、櫃の上に袱紗を敷いて
兜を飾ると言った決まり事があります。
端午の節句はもともと宮中行事であり、
邪気を払うとされる菖蒲(ショウブ)が活用されていました。
その後、鎌倉時代に武士が活躍するようになると
「菖蒲=勝負」と結び付けられるようになり、
菖蒲の葉が刀に似ていたことから男の子の祭りとして定着したと言われています。
お雛様は仕舞い忘れると婚期が遅れると言われていますが、
兜飾りに関しては特に仕舞う期限は決まっておらず、
中には1年中飾っているという方もいるようです。
これも間違いではありません。
戦国武将の兜飾りがカッコイイと人気!
近年は大河ドラマの影響などもあり、戦国武将の兜飾りが人気を集めています。
特に兜飾りの人気が高い5人の武将をご紹介します。
1:伊達政宗
スタイリッシュな弦月形の前立が目を引くのは伊達政宗の兜飾りです。
伊達政宗本人も、非常に人気が高いことからNo.1の人気を誇ります。
頭脳派な戦術家であり、子どもの頃の病で右目を失っても
たくましく乗り越え独眼竜の異名で讃えられた武将は、
子どもを守ってくれる存在としてふさわしいのかもしれません。
2:真田幸村
堂々とした鹿の角と六連銭の前立でインパクトがある
真田幸村の兜飾りも人気です。
徳川家康をあと一歩のところまで追い詰めた不屈の闘いぶりは、
知性と行動力を兼ね備えた人物像とあいまって印象深いです。
赤い色が使われていることもアグレッシブな雰囲気があります。
3:直江兼続
名宰相として名をはせた直江兼続の兜飾りと言えば
「愛」の一文字が印象的です。
現代の感覚からすると「LOVE」という意味合いの愛を連想しがちですが、
実際は愛染明王を守護神としていたからとする説や、
愛宕信仰説が有力な候補と言われています。
4:上杉謙信
軍神と讃えられる戦国最強の戦国武将である上杉謙信。
金色で装飾された見た目にも美しい日月前立は、
天才型な上杉謙信の性質を表しているようです。
大きな戦いでの負けは1つもないという事実も人気を後押ししています。
5:織田信長
歴史に疎い人でもこの人だけは知っているという人が多い織田信長。
悲劇的な最後を迎えますが、型にとらわれない奔放な生き方と相まって、
英雄的な人気を誇ります。
意外なことに兜飾りの形は奇抜ではありませんが、
織田信長本人が非常に強烈な存在であるために、
兜飾りも人気となっているようです。
他にも、立身出世を実現した徳川家康の兜飾りなども
人気があります。
目覚ましい活躍を見せ厳しい時代を
たくましく駆け抜けた戦国武将にあやかるのも素敵なのではないでしょうか。
兜飾りに込められた意味とは?
男の子の健やかな成長と繁栄を願う端午の節句に飾る兜飾り。
刀や弓にもそれぞれ意味があります。
三種の神器にも含まれている刀は古来より
魂が宿ると言われています。
このことから刀に宿る魂が子どもを守ってくれ、
繁栄をもたらしてくれるという意味が込められていると言います。
また、弓は魔除けの意味があり、
お守りのように邪気から子どもを守ってくれる
という役割があるそうです。
もちろん兜も、邪気から身を守るという意味合いが込められており、
男の子が健康で豊かに暮らせるようにという願い
が込められていることがわかります。
もともとが宮中の行事をルーツにしているだけあって、
災から身を守る為の工夫が凝らされています。
実際、過去は乳幼児の死亡率が高かったこともあり、
切実な願いが込められていると言えるでしょう。
まとめ
男の子の健康と成長を見守る兜飾り。
1年中飾っておくのも間違いではありませんが一応目安としては、
春分の日を過ぎた頃から飾り始め、端午の節句を過ぎたら仕舞う流れが一般的です。
本来の意味と合わせて、長い歴史のある行事であるだけに
子どもの頃から自然と兜飾りに触れ合うことで、
日本独特の文化を学べるという利点もあるでしょう。
子どもの為に、願いを込めて飾ってあげると良いでしょう。
親子の兜飾りを揃って並べてあげるのも素敵かもしれませんね。
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