お墓参りで線香なしはあり?

お墓参りと言えば、お線香や花など

必要なものを準備して行くことが一般的とされています。

前回の記事では線香代についてを書きましたが

ところが最近では、お線香なしでもOKという考え方もあるらしいです。

本当に大丈夫なのか?非常識ではないのか?を含めて、検証してみました。

お墓参りは手ぶらで線香なしでもOK

お墓参りは線香なしでいいのか?

通常お墓参りに行く場合は

お線香、花、お供え、ライターなどなど

掃除をしてお供えをして礼拝するために必要な道具を用意することが基本とされています。

特にお線香は「急な帰省で何もないけれど、せめて線香だけは持っていこう」

と思う方が多いほど、無くてはならないものと考えられてきました。

しかし、最近ではこのような考え方が変化しているそうです。


理由は様々ですが、一言で言えば時代の流れと言えるでしょう。

昔は、集落の近くの山あいにお墓があったり

家族で一緒に暮らしているので節目節目に頻繁にお参りするなど

お墓参りそのものが身近でした。


しかし現代は核家族で住む家庭も増加し

お墓が遠方にあってなかなか行けないなど

色々な理由からお墓参りそのものが遠ざかっている現状があります。


これを受けて、近年ではお坊さんの中にも

「気持ちが大切なので、お墓参りするという心がけがあれば大丈夫」

という考え方を持つ方もでてきました。

お墓参りの作法に関しては、暮らしている地域や宗派によって違いがあるので

必ずしも大丈夫とは言えませんが

中にはお線香なしで手ぶらでもOKという考え方を受け入れているところもあるのです。

変化するお墓の形態や弔い方

お墓の形態や弔い方

お墓と聞くとどのような形態を想像するでしょうか?

全国的に見られるのは、屋外のお墓と言えます。

しかし、近年では屋内タイプの納骨堂や

仏壇タイプ、ロッカータイプ、屋内墓地タイプなども存在します。


屋外ならば、お墓参りの度に掃除をしてお線香をあげてといったことが

必要になりますが、屋内タイプなら墓石がありませんので掃除をする必要がほとんどありません。

タッチパネルの画面操作だけで参拝スペースに移動できるものもあります。

管理会社がいるならば、いつでも清潔でお花なども事前に用意されていますので

手ぶらでも全く問題ないと言えるのです。


また、ゼロ葬という考え方も普及しています。

これは、従来と異なりお葬式やお仏壇、お墓などを作らないという考え方です。

お墓がありませんので、お墓参りをする必要はありません。

墓守をするなど子孫に負担をかけたくないという方や

独り身でお葬式などを希望されない方が

ゼロ葬を選択するケースもあります。


時代の流れとともに、お墓という存在の在り方が変化していますので

お墓参りの考え方が変わってきているのも自然なことなのかもしれません。

そもそもお墓参りは本来決まりきったマナーというものは存在しません。

故人への弔いや感謝の気持ちからの行為ですので

あまり形にこだわりすぎなくても良いと言えるのではないでしょうか。

それでもお線香をあげないといけないような気がする……

それでもお線香をあげなくてもいいものか

ただし、いくら時代の流れだからといって一気に受け入れられるとは限りません。

例えば、昔は前方後円墳などがありましたが

現代で作ろうとしたら大丈夫なのか?と心配されてしまいます。

現代は変化の流れが早いですので

次々新しい考え方などが誕生していますが

無理に自分を変えてすぐに受け入れようとしなくても良いでしょう。


お線香をあげるという行為は、子供の頃から大人を真似するなどして

無意識に自然と習得しているものです。

「お墓参りにはお線香を持っていく」という行為が自分にとってしっくりくるならば

その考え方を尊重して良いと思います。


近代的なものが必ずしも正しいとは言えません。

大切なのはあなたの故人に向けた思いです。

気持ちを込めるなら、作法に固執する必要はないでしょう。


逆に、ただ形だけ真似て、気持ちが伴っていないお墓参りは少し虚しい気がします。

お墓に手を合わせるという行為は、長い間受け継がれてきた作法です。

ご先祖様とつながるという意味においても尊重して良いのではないでしょうか。

お子さんがいる場合など、伝統的なお墓参りの方法を見て学ばせてあげることで

言葉にしづらい気持ちの込め方などを、受け継がせてあげることもできます。


どの考え方を受け入れるかは自由ですが

これまでの作法にはそれぞれ意味がありますので

伝統的なやり方を覚えた上で

新しい考え方にするかどうか選ぶというやり方が推奨できるのではないかと思われます。

線香をあげる意味とはなんなのか?

そもそも線香をあげる意味は何でしょうか。

仏教では、仏様は香りを食べると考えられていました。

その為、お線香の香りは死者の食べ物という考え方が浸透しています。


他にも場や自分自身を清めるという意味があったり

煙が仏様との架け橋なるとも言われています。


たくさんの意味が含まれていますので

持っていくのかどうか、自分で決めるようにしましょう。

まとめ

地域や宗派によって持っていかなくてもOKという考え方が

受け入れられていない場合などは、注意が必要です。

非常識と言われてしまうこともありますので、気をつけましょう。

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