お正月の特番や結婚式などでよく見る鏡開きなのですが、
実のところ、鏡開きについてよくわかっていないという方も多いのではないでしょうか。
「なんとなくおめでたいもの」といった漠然としたイメージを持っている方も多いかと思います。
確かに鏡開きはおめでたいものなのですが、せっかくおめでたいものなのであれば
鏡開きについてもっとよく理解しておきたいところです。
ここでは、鏡開きやその掛け声、やり方についてご紹介していきたいと思います。
これで実際に鏡開きに参加することになっても安心です。
そもそも鏡開きとは?
まずは、そもそも鏡開きとは何なのかというところからお話ししていきたいと思います。
おそらく鏡開きと聞いたときに、お餅を思い浮かべた方、お酒の入った樽を思い浮かべた方、
あるいはその両方を思い浮かべた方がいることでしょう。
実は、お正月の鏡餅を割って食べることもお祝いの席でお酒の入った樽の蓋を割ることも同じく鏡開きと呼ぶのです。
どちらも新しいスタートや区切りにあたって、健康や幸福を祈願するものになります。
お餅のほうはお正月だけですが、お酒の入った樽のほうは時期に関係なくおこなわれることになります。
ここでは、お酒の入った樽のほうの鏡開きについてお話ししていきます。
鏡開きは、新築の家が完成したときや結婚式、開店祝いなどとにかくお祝いの席でおこなわれるものです。
酒樽の蓋をなぜ鏡と表現するのか不思議に思っている方も多いでしょう。
かつては、酒樽の蓋に限らず、丸くて平らなものを鏡と呼んでいました。
その鏡を叩いて割るので鏡割りという表現もあるのですが、
「割る」という表現が忌み言葉にあたるので、鏡開きという表現が使われるようになりました。
鏡は魂が宿る大切な場所とされており、その鏡を開くことによって新しい道が開ける、
運が開けるといった意味合いがあります。
とても縁起のいい行事といえるでしょう。
鏡開きの掛け声は?
お正月の特番などで鏡開きのシーンを目にすることも多いでしょうが、鏡開きのときには掛け声があります。
「よいしょ」という掛け声が一般的なのですが、大きくわけてふたつのパターンがあります。
ひとつは、「せーの、よいしょ」という掛け声です。
「よいしょ」のときに木槌を下ろします。
もうひとつは、「よいしょ、よいしょ、よいしょ」という掛け声です。
これも「よいしょ」のときに木槌を下ろしますので、3回木槌を下ろすことになります。
「よいしょ、よいしょ、よいしょ」の掛け声は、企業の宴会などで多いそうです。
初めて鏡開きに参加する方にとっては、声の出し方も気になるポイントかと思います。
鏡開きの掛け声は、大きければ大きいほど運が開けると言われています。
初めての方は少し恥ずかしいかもしれませんが、できるだけ大きな声を出して運が開けるようにしたいものです。
鏡開きのやり方は?
鏡開きの掛け声がわかったところで、最後に鏡開きのやり方についてお話ししていきましょう。
基本的な流れとしては鏡開き用の酒樽を用意して、蓋を木槌で叩いて、お酒を配って乾杯という感じです。
鏡開き用の酒樽を用意したら、司会の方が鏡開きの掛け声をかけます。
このときに、「せーの、よいしょ」なのか「よいしょ、よいしょ、よいしょ」なのか伝えておくと、
参加者の方も戸惑うことがありません。
掛け声でバラついてしまうと、せっかくの鏡開きも微妙な雰囲気になってしまいます。
ちなみに、司会の方がいない場合には、代表者が参加者の方に声をかけるようにしましょう。
酒樽の蓋が開いたら、お酒を参加者全員に振る舞っていきます。
そのため、参加者の人数に応じて酒樽の大きさも調節しておかなければいけません。
お酒が全員に行き渡ったら、全員で乾杯ということになります。
ただ、鏡開きに参加する方全員がお酒に強いというわけではありません。
お酒に弱い方もいるでしょうし、場合によっては体質的に飲めないという方もいるかと思います。
そういう場合には、鏡開きの席であっても無理してお酒を飲む必要はありません。
事前に伝えておいてもいいでしょうし、お酒の強い方に代わりに飲んでもらうという形でもいいでしょう。
ちなみに、結婚式などでの鏡開きであればスタッフの方が気を利かせて他の飲み物を用意してくれることもあります。
鏡開きの掛け声とやり方まとめ
お正月のお餅を割ることとお祝いの席で酒樽の蓋を割ることのどちらも鏡開きと呼びます。
ただ、お祝いの席での鏡開きには時期は関係ありませんし、掛け声ややり方もあります。
この機会にマスターしておきましょう。
スポンサーリンク