夏の大三角形

夏になると夜空に現れる夏の大三角形を見たことはありますか?

都会の夜空でも見つけやすいことから、天体観測のきっかけにもピッタリの存在です。夏休みに星空観察をしてみるのも素敵でしょう。

今回は、夏の大三角形を子どもでも簡単に探すことが出来る方法や、見えやすい時期などに関してまとめてみました。

夏の大三角形とは?

夏の夜空の中でもひときわ明るく輝く3つの星が、キレイな二等辺三角形を作っていることをご存知でしょうか?

夏の大三角形とは、こと座のベガ、わし座のアルタイル、白鳥座のデネブを結んだ三角形のことを言います。

3つとも非常に明るく見つけやすいことから、夏の星空の目印としても使われています。


夏の大三角形は七夕とも関連が深いです。

大三角形の中には織姫星とも呼ばれる「ベガ」と彦星と呼ばれる「アルタイル」が含まれています。

その間に、白鳥座のデネブがあることから、まるで白鳥が二人の仲を取り持っているように見えると、親しまれてきました。

関連:七夕で織姫と彦星に願い事をするのはなぜ?

西洋には東洋の七夕とは違う、星座の物語もあります。

夏の大三角形の簡単な探し方!

夏の大三角形は、望遠鏡を使わなくても探し出すことが可能です。

また、夜になっても明るく星が見えづらい都会でも見つけることができます。


まず、東の方角を向いてみましょう。

次に、頭の上にある空から順に一番明るい星を見つけていきます。

こと座のベガが1番明るいので見つけやすいです。

2番目に明るいのがわし座のアルタイルであり、白鳥座のデネブは3番目の明るさを持っています。


目が暗さになれていないと、それぞれの星が見える位置にあっても気づかないことがあります。

探す時は少し暗さに目を慣らしてからのほうが探しやすいです。

だいたい10分位で目が慣れてきます。

落ち着いてみていると、意外と簡単に夏の大三角形を見つけることができるでしょう。


子どもと一緒に探す時は、実際に見える大きさを先に教えておいてあげると見つけやすいです。

サイトを探すと「夏の大三角形の大きさガイド」が無料で掲載されているところもありますので、事前に印刷しておいてあげるとわかりやすいでしょう。

本などを活かす方法も有効です。



夏の大三角形が見えやすい時間とは?

夏の大三角形を探す時間としては、8月ならだいたい20時から21時頃がおすすめと言えます。

8月の上旬の頃が最も見えやすいです。

8月の後半の場合は、暗くなってすぐを目安にしていると良いでしょう。


もし、夏休みに星の観察の宿題が出ているなら、なるべく早めに観察しておくことが推奨されます。

台風などが上陸し天気が悪いと、星空観察ができない可能性がある為です。


わざわざ公園などの広い場所に行かなくても、空が見えるなら家のベランダからでも見つけやすいので、安全に配慮しつつ探してみると良いでしょう。

夏の大三角形の星座の物語とは?

東洋の人が天の川や星々を見て七夕の物語を思い描いたように、西洋の人は、星々を見て星座の物語を生み出しました。

夏の大三角形を構成している3つの星にも、こと座、わし座、白鳥座の物語があります。


星座と聞くと、星占いによく使われる12個の星座を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はその12個以外にも星座はたくさん存在するのです。こと座、わし座、白鳥座の物語を見てみましょう。


まずこと座に関する物語は、「カタステリスモイ」という星座に関する神話をまとめた本の中に記されています。

ある時、発明の神ヘルメース作り出した琴を、太陽神アポロンが譲り受けました。

アポロンは自分の息子であるオルペウスに琴を渡します。

オルペウスは琴の名手となり、愛しの妻と結婚しました。

しかし、妻は毒蛇に噛まれてなくなってしまいます。

悲嘆にくれたオルペウスは、自ら冥界の王ハデスに妻を生き返らせてくれるよう頼み込みました。

哀れと思ったハデスの妻ペルセフォネの助言もあり、後もう少しで妻を生き返らせることができるところまできましたがオルペウスは失敗し、川に身投げをして亡くなってしまいます。

川を流れた琴を拾いあげたゼウスが、琴を空にあげ、星座にしたそうです。


わし座の物語はギリシア神話にあります。

トロイアには美しい王子ガニュメーデースがいました。

この少年があまりに美しかったために、ゼウスが神の宴の給仕をさせるようと考え、自ら鷲に変身し連れ去ります。

わし座はゼウスが変身した姿を表していると言われています。


白鳥座もゼウスが変身した姿とする物語が有名です。

古代ギリシャにあったスパルタという国には王テュンダレオスと王妃レダがいました。

レダが絶世の美女であった為に、ゼウスは彼女を愛し、白鳥に変身して近づきます。

白鳥は去った後レダは二つの卵を産みました。

その1つから生まれた双子が、ふたご座で有名なカストルとポルックスでした。


星座の物語はつながっているものもあります。

夏の大三角形をきっかけいに、豊かな星座の世界を探求するのも面白いでしょう。

まとめ

夏の大三角形を見つけると、他の星座も見つけやすくなります。

今年の夏は、夏の大三角形を探してみてはいかがでしょうか?

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